わたしになる道のり ―― ゆっふぃーらんらんコンサートの次に

 

人がする最も生産的な活動の1つが、「次へ向かって進もうとする人を勇気づけること」だと思う。それと同時に、「自分が前を向くことで多くの人を元気付ける」というのも代え難い価値がある。

 

2019年7月7日、寺嶋由芙ワンマンライブ「ゆっふぃーらんらんコンサート」が無事に終わり、推しがまた一つ年を重ねた。ゆっふぃ―お誕生日おめでとう!

 

ゆっふぃー生誕ライブに参加したのは今回で5回目になる*1のだが、毎回こんな事を考えて、今回初めて言語化してみた。

 

めったにブログなど書かないし、もう4日もたってしまったのだが、5という節目の年だし、少しだけ頭の中身を形にしてみようと思う。

 

#ゆっふぃーらんらんコンサート では、ソロ活動5年間の「実り」とでもいうべきものが垣間見えた。昨年のストリームホールワンマンを挟んで前後一年(都合2年)くらい盛り上がっている「5周年」も、なんだかんだでもうすぐ終わる。今回のワンマンは初めての大きな節目の締めくくりという意味合いが強いだろう。

様々なジャンルの楽曲、ゆるキャラとの絆、ヲタクとの信頼関係、これまでに得てきたものをフルに用いたライブであった。

 

 

PR動画による導入から、「わたしになる」「ぜんぜん」とゆっふぃーの代表曲が続き、開始早々に寺嶋現場特有の高揚感に包まれフロアはガンガン温まっていく。盛り上がる曲に、しっとりしたバラード、新曲2曲の初だしも含め緩急のはっきりしたステージだった*2。事前のイベントから喉の調整をしていた効果か、かなりコンディションはよかったと思う。「#ゆーふらいと」「いい女をよろしく」「君より大人」での高音の伸びがとても心地よかった。

 加えてゲストで来たよみうりランドのマスコットキャラクターのダンスのキレに驚愕した。ただ動けるというだけでなく、手足の短いキャラとしての踊り方を熟知しているというか、かわいい以上のすごさを感じた。やはりプロはすごい。

昔よくテレビで見ていた狂い咲き小梅太夫を生で見るというのも貴重な体験だった。Wアンコールの「いい女をよろしく」ではランドドッグにジャクソン太夫と、1つのステージにコンテンツがあふれていた。

当日の様子などはこちらのブログに詳しい(こんないい文章をものすごい頻度であげる文才と活力は見習いたい)。

ameblo.jp

17曲の演奏にネタにビデオレターに、盛りだくさんだがあっという間に過ぎた時間だった。あの場にいた誰もが同じ感想だったと思う。

 

それに加えて何しろグッズが豊富である。Tシャツやタオルなどライブの定番のものから、タペストリーやパンフレットなど新しい企画もたくさんあった。特にパンフレットが出たことはとても嬉しい。個人的にはワンマンライブに限らずメモリアルなイベントの記憶を形に残す手段が欲しいと前々から思っていた。過去にはこんな事も言っている。

Hama (オス) on Twitter: "#ゆっふぃーバス の旅程や写真、トピックスなどを1冊にまとめた非公式ファンブック編纂プロジェクトとか湧いてないかな?
#こんなの… "

今回は「5周年記念パンフレット」と題されてワンマンライブに関する情報は少ないが、それでもこの冊子を見る事でこのワンマンライブの記憶を喚起できる。今後も是非出して欲しい。ライブのセットリストとか、共演者プロフィールなども盛り込んで保存版になるのを期待している。

パンフレットに人一倍盛り上がっていたくせに、包装用ビニールのテープに表紙をくっつけてしまいさっそく傷物にしてしまうというマヌケ。本当に、短気は損気ということを教えてくれる

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通販が開始されたので在庫があるうちにもうひとつ買おうと思う(が、数に限りがあるらしいのでどうしたものか)。

 (それにしたってパンフレットキーホルダータペストリーブロマイド缶バッジと、ゆっふぃーかわいすぎでは)

 

 

ただ苦言がないわけではない。特に物販から特典会における段取りの悪さ。会場前物販は開始が遅れ、霧雨の中を待たされる。定刻を15分過ぎて新しいテントを立て始めた時のスタッフの余裕な顔には恐れ入る。また特典会列を屋外に作ったのは(おそらくどんな理由を説明されても)納得いかない。特にチェキのみを希望していた人は握手会が終わるまで雨ざらしにされてかわいそうだった。あの状況で誰も列を屋内に作ろうと提案しなかったのだろうか。

これはとにかく雨でなければそこまで気にならなかったはずで臨時の意思決定の難しさもあろうから会場にとっても不運だったと言えなくもないが。

それでもグッズのために、特典会のために並ぼうと思えるのは、やはりゆっふぃーの引力の強さを感じさせる。

 私は接触では「お誕生日おめでとう」も放ったらかしてひたすらパンフレットの話ばかりしていた(この段階でまだ中身を見ていなかった)が、ゆっふぃー自身にとっても自信作らしい様子は伝わってきた。

 

ともあれ、皆で推しの誕生日を祝うというとても幸せな1日を今年も無事に迎えることができた。

 

さて、誕生日で盛り上がっていたくせにすっかり意識から抜けていたのだが、ゆっふぃーは今年28歳である。現在活躍しているアイドルの中では決して若い方ではない*3。現在私たちはアイドルとしてのゆっふぃーの節目を祝っているわけだが、この精神は時限付きである。次の節目、10周年や20周年を迎える頃には、若さかわいさを武器にする今とは全く違うアイドル像になって私たちの前に立っているはずである。彼女自身はそれを「成熟したアイドル像」と形容していたが、それがどのような姿なのかまだ誰にもわからない*4。この先の様子がわからないという不安、それはアイドルを応援している多くのヲタクが共有する意識ではないか。

たたどのような姿になるにせよ、私たち(成熟したヲタク⁉︎)がその姿に元気づけられ、次の「ゆっふぃー」へのスタートを応援したいという構図は、10周年20周年を迎えても変わらないような気がする。もしかしたら、今、少なくともヲタクの1人がそういう風に思えている時点で、すでに「成熟したアイドル」への一歩を踏み出しているのかもしれない。

 

「わたしになる」

 

今回のワンマンライブで最初に演奏された曲である。タイトルにも歌詞にもこの言葉の前に形容詞は一切つかない。どのようなわたしになるかは限定していない。いまここにいるわたし、もがいて倒れそうになりながらも必死で立っているいまのわたしを認めてやる、「わたしになる」とはそういう事なのかもしれない。しかしそれは容易ではない。自分がどこに立っているのか、どこを向いているのか、そもそもなぜそこに立とうとしているのか、答えのわからない自問はいくらでも出てくるし、周囲が自分を認める事を許してくれない事だってある。

アイドルに限らず私たちの日常でもそうだ。だからこそそれに立ち向かっていく姿で人を元気づけられるというのは価値のあることだし、アイドルはまさにそういう存在でもある。

今回のワンマンは必ずしも大勝とは言えない。予定していた席数を埋められなかった事は返す返すも残念である。もし推しがこれで自暴自棄になってしまったら、以後私たちがその姿で元気づけられることはなくなっただろう。しかし幸運にもそうはなっていない。その姿勢ははっきりと読み取れる。

今日のライブを観て、明日からまた頑張ろって思ってくれた方がいるのなら、私の曲を聴いて、お仕事頑張ろ、恋を頑張ろって思ってくれた方がいるのなら。そういう方をたくさん増やして、いつか死ぬ時に、「アイドルやってよかったな」って、自分の満足感だけじゃなく、誰かの顔を思い出しながら言えるように。今日からの1年間は、今まで以上にその気持ちでやっていく1年間にしようと思ってます。

(ゆふろぐ2019年7月8日エントリー「#ゆっふぃーらんらんコンサート (゚ω゚)」よりhttps://ameblo.jp/panda0708/entry-12491504479.html

まだ私たちは誰かを元気づける推しを応援していられる。応援するだけで、支えたり道を示してやることはできない。とても弱い存在だが、少なくとも、応援することはできる。

 

 

日本ゆふぃすと化計画もわたしになる道のりもまだまだ途上にある。途上ということは、前途がある。前途には、可能性がある。

yufuterashima.com

【8/2,3,4】TOKYO IDOL FESTIVAL 2019 | 寺嶋由芙オフィシャルサイト

【8/24】@JAM EXPO 2019 | 寺嶋由芙オフィシャルサイト

 

 

 

新曲とともに迎える夏、新しい好きがはじまる。

 

*1:私がゆっふぃーを知ったのが2015年の生誕イベントの直後だった

*2:ところで「みどりの黒髪」の振り付けちょっと変わってたよね?

*3:アイドルの年齢構成を熟知しているわけではないのであくまでも主観です。データ欲しい

*4:以前のトークショーロールモデルは見つかってない旨話していた